Someone said,no pain no gain


ガシャアアアン!
クラブ・ヴェンデッタの店内に流れるダンスナンバーを掻き消すようにガラスの割れる音が響くと、すかさず失礼しましたとボーイの声が続く。
一瞬、誰もが会話を忘れた店内はすぐに元の喧騒に包まれていった。

「もー怒んないでよ、煽ってゴメンってば」

割れたグラスの破片も頭から掛けられた水も気にすることなく、Keithは自分の胸ぐらを掴む女性客に笑いかける。
今月すでにかなりの掛けを強請った相手に、さらに高級なボトルを入れるよう煽ったのが先の物音の原因だったが、こんなのは彼らヴェンデッタのホストにとっては日常茶飯事である。
限界まで働いて貴方に使って、まだ足りないならもう指名を切ると憤る客。それでも、Keithは怒り返すこともなく笑うだけ。

「俺の事切る? いいよ、好きにしたら? 誰に使うかはお嬢の自由だもん」

こうして冷たく突き放すことがどれほど残酷に相手を苦しめるのか──
Keithはそういった感情の機微に全く疎い。
客の怒りが沸点を超え泣き出すまで、彼は相手の感情を実感できないのだ。

「あーあ、泣いちゃったの? そんなに俺の事好きなんだー。嬉しいな」

抱きしめた「お嬢」の涙は、びしょ濡れのTシャツに染みて消えていった。

CHARACTER

咲いちまったよ、
とっておきの惡の華が

Keith

KEITH

CV. 高木 朋弥

CLUB「ヴェンデッタ」のNo.2。
表裏が激しく女の子を泣かせるレディキラー。
ホストの仕事はプロ中のプロで天職だと思っている。学生時代からの悪友・天魔を、ヴェンデッタに誘った。元々不良で、夜の世界に入り、更にひねくれた。女の子の泣き顔が好きという拗らせた性癖もあるが、今のヴェンデッタに居心地の良さを感じている。

CLUB「ヴェンデッタ」所属

誕生日

11月11日

年齢

20

身長

170cm

体重

57kg

血液型

B

月収

¥70,000,000

趣味

ダーツ、オンナノコと遊ぶこと

好きな食べ物

キミ♥

嫌いな食べ物

オトコ